2012年11月27日火曜日

1X11A002 秋間 弘貴 A+++



 










表面が完全に乾ききっていない石膏のしっとりした手触りが心地よい。風船で形成された孔は程よいバランスで、そこにできた空間は互いにつながっていない箇所もあるがつながっている箇所もあり、全体として風通しのよい印象を与える。一方で、孔だらけの物体はボリューム感を持って空間を占めており、存在を主張している。(安東)
1X11A130 濱島 啓彰 A++














おびただしい量の綿棒をゴムでくくって一体化した作品。
日常的に誰もが綿棒の頭と軸の部分の差からおきる粗密の差には気がついていても、この量で立体として立ち上がってくると、一種別なオブジェとして存在感が出てくる。綿棒という素材のえらび方、出たりひっこんだりの具合と質感が功を奏した。白いひまわりの種のようにもはちの巣にもみえ、みていて見あきない。(間下)

1X11A102 田村 公佑 A++



 




















偏形な三角柱体。大きな二面に矩形の開口部がとられ、後の3面は半透明な素材が使用されている。その内側の二面が鏡面となっていて、その開口ある立体を鏡像として増幅させている。物としてPorusというより、表象としてPorusな印象を今様の素材で見せている作品。(入江)
1X11A124 橋爪 慧太 A++


 
















「骨」
プラスチックで出来た四角い枠を熱で変形させたものが土台の上に4つ並んでいる。タイトルの「骨」からは肋骨のような背骨のような体幹が喚起され、つややかな表面とそのゆがみからは車や飛行機のスピード感のようなものを連想させる。ポーラスを考えた時に果たしてその空間に通過するものは何であろうか、ということを考えさせられる。(間下)

1X11A096 髙橋 蓮 A++


 












溶かしたろうを型に入れてできたかたまりに、様々な大きさ型の孔がランダムに形成されている。ろうの半透明な材質が、青い孔からもれる光の色を柔らかく台座の表面に表現している。鋭角で構成される、一見すると堅い物体と淡い色彩が良いコントラストを与えている。(安東)
1X11A031 大高 翔吾 A++



 























山脈のように造形的なシワを持つベースに、ミクロな質感をもつ、くずれた立方体がしつらえられている。ちょう観的な面に集約された構成と、面がくずれて糸をひいて線的になっていく2つの対比が、ポーラスのもつ特性に奥行きを与えている。(博多)


1X11A168 万木 景太 A++


 




 









順番に大きさが変化するおなじ形の網が核と思われる物体の引力によって変形しているようだ。丁寧な加工によって、網のない空間にも引力が存在している様子が感じられる。目に見えないポーラスがうまく表現されている。(安東)
1X11A121 仁熊 佑太 A++
















穴の開いたスラブにより構成されたドミノの装いの中で、有孔のスラブを透過して、垂れ下がるつららのような「ハリ」が、垂直な造形を作り出している。鏡面の垂れ下がった造形がポーラスな全体像を写し出している。
見せるべき箇所とそうでない箇所について視点のしばりを与えられるとよかった。(博多)

1X11A015 市川 拓史 A++



 










レンコンのような透明のビニル素材がたち並んで、規則正しいポーラスのキューブが出来上がっている。密にかみ合わない部分が、結果的にポーラスをつくり出していて、素材の選び方によって、光を絶妙に浸透させる。フジツボのような断面も印象的である。(TA堀)
1X11A089 高位 慧文 A++



 



















矩形枠組に挿入される木製直方体の筒の構成。無数の方向性をもった開口。穴の生成物を断ち切った起伏ある立体という感じ。ストレートな読み取りとして好感がもてる。作者は何かを飾るshelfとして構想したようだが、直裁な表現をかいたい、と思う。(入江)

第五課題『ポーラス』


出題者 安東陽子



ポーラス



ポーラスはスポンジなどの多孔質体の総称です。形状に定義はありませんが、一定の空間を占める体積があり、その中を空気や水がある程度自由に流れる隙間があります。フィルター等の工業的な用途がある一方で、例えばジャングルジムや地引き網のような、別の機能を持つ物体や、そよ風が通り抜ける樹木の枝や葉など、複合的な空間の広がりとも感覚的に共通するものがあります。ここでは、そのようなポーラスの性質に着目して、隙間の多い素材を使用するだけでなく、立体的な骨格を工夫するなど、身体的に感じることのできる、心地よさを与えるような、風通しの良い作品を提案してください。





提出物:立体(275×275cmの台座の上に設置。台座も丁寧に作ること。)

出題日:11月 7日
提出日:11月14日 13時30分(厳守)
講評日:11月21日

2012年11月19日月曜日

1X11A024 内島 達也 A+++
















卓上の七味という小さなモチーフを発掘仕分けするというシンプルかつ壮大な労働を最小の形で開示している。原料を単に並列するのとは決定的に違う何かがそこには横たわっている。
処方時と同様の形で7種類の種子や粒子の定量化されている一方で、混沌一体としてはじめて効果をあげる、香り、風味、食感、など色分けできない不可逆かつ不可分な情報の欠落。復元と同時に失われる情報がミニマルな形で抽出されている。(博多)

1X11A124 橋爪 慧太 A+++
















(なぞる)41
1つの丸をトレーシングペーパーをかさねて41回なぞった作品。伝言ゲームのように少しずつずれていき丸からは離れていく。コピーと復現との差を、又、差異のおもしろさにこそ本質があるとも感じさせる。シンプルな表現が功を奏した。(間下)

1X11A112 永田 奏 A++
















ロウソク
氷結保存されたものを解凍してモドスというプロセスを装置的にとらえた作品。
(点火)他者による偶発的発掘行為によってもたらされる個人の中に埋没し封印されたミクロな象徴化された時代性を浮き彫りにしている。一つの形の消滅と同時にもう一つの形が姿をあらわす。そのときに崩れていく家型が予言的で、一対の不動産と動産のように、パッケージ化されたはかない現在性とその宿命的な結末を見る者に予感させる。(博多)

1X11A059 小林 大純 A++






白木の板を刳抜いた部分にレンガ色の断片が嵌め込まれている表紙が清楚である。レンガ色と淡いモルタル色の凹凸のレリーフが、見開きに開かれ、片方が片方の凹凸として一枚の面として閉じられる。“さいごはひとつ”なのである。「復現」とは、なにかとなにかがひとつになることである、という思想が作品を導いているところが良い。(入江)
1X11A038 海塚 実里 A++


 













落款のある猫とバッタの華山(渡邉)の由緒ある画を描いている。作者が果敢に「復現」を試みた猫とバッタの彫刻が合わせて作品としている。“果敢な復現”が実現されていることが嬉しい。(入江)
1X11A097 田川 萌子 A++















一編のファンタジーのある面積を占める文字と挿絵の内容を遮る形で破損した紙面
しかしながら、その中で唯一のリアリティーをもたらしている失われた紙面を起点として読者による新たなストーリがはじまることが暗示されている。失われることによって、意図せず挿入された闇がイメージをより強化するという逆転現象が一つの妄想の泉のようになっている。文学的カテゴリーとして十分成立するのではないか。(博多)

1X11A025 内田 久美子 A++













「あの時の空」を様々な色で多彩に表現しているところに作者のイマジネーションの豊かさが現れている。一方で、たびたび現れる説明文が、観るものの想像力を限定してしまう。ブルーのパレットの配列を工夫して、記憶をたどり寄せてゆく過程をストーリーにすることができればより良かったのではないか。(安東)
1X11A094 髙橋 まり A++













子供の頃に描いた絵を復元することで、楽しかった思い出をとりかえすという試みか。大人になって身に付いたデッサンの技法を駆使しても、子供の頃の純真な気持ちで向き合って描いたスケッチには届かない、ぎこちなさが残るとともに、ぬいぐるみに対して抱いていた気持ちも表現しきれない様子が興味深い。(安東)
1X11A172 若山 麻衣  A++














落葉樹の葉が繁り、落ちる様とパズルをバラバラにし、ピースをはめこむ様の2つを透明な枝を使って表現した作品。
掛け合わせの妙が際立った。表現も丁寧で好感がもてる。(間下)

第四課題『復現セヨ』

出題者:博多 努

復現セヨ

復現とは文化財、考古学、古生物学、犯罪捜査などに限らずあらゆる局面用いられる
復元という言葉にまつわる造語である。
完結しない形で残っているもの、形質が失われつつあるもの。意図せず発掘されたもの
日常接するものから歴史的空間的に距離のあるものに至るまで、
現在の自分にとってのリアリティーを手がかりに題材を求め、
元に戻す方法を構想し表現してください。

*起源・履歴がわかるように表現すること


                           復元:元の位置や形態に戻すこと


提出物:ドローイング又は平面造形(275mm×275mm2枚以上表紙別
出題日:2012年10月31日
提出時間:2012年11月7日13時30分(時間厳守
講評日:2012年11月14日  

2012年11月12日月曜日

1X10A801 池川 隼人 A+++



1X11A049 木村 由佳 A++



1X11A094 髙橋 まり A++



1X11A124 橋爪 慧太 A++


1X11A007 新井 翔多 A++



1X11A097 田川 萌子 A++



1X11A130 濱島 啓彰 A++


1X11A072 佐藤 広章 A++


1X11A116 永野 仁志 A++



1X11A168 万木 景太 A++


1X11A140 藤原 麻美 A++



第三課題『影の体操』

出題者:間下奈津子

影の体操


影が運動をするとき動いているものは何でしょうか?
影の持っている魅力とは何かを考え「影の体操」の映像を
作ってください。
BGMもつけること。



提出物:映像(CD-Rに焼いて提出) 
15秒間+最初と最後に3秒のクレジット(タイトル、学籍番号、氏名)
CD-R学籍番号、氏名、携帯番号を直接明記して提出のこと。    
動画の形式はmov,flv,mp4,avi等で重くしすぎないこと。
10MB程度、せいぜい50MB以内で出来ると思います。)

出題日:1017
提出日:103010.00-17.00@入江研究室
講評日:1107

2012年11月1日木曜日

連絡事項

こんにちは。
設計演習C履修者へ第二課題作品についての連絡があります。


壇上で発表しなかった人も含め、第二課題作品の模型、プレゼンボードともに各自で保管しておくようお願い致します。


宜しくお願いします。


TA




1X11A094 高橋まり



1X11A078 新庄沙紀



1X11A059 小林 大純



 
1X11A031 大高翔吾


1X11A095 高橋喜子



1X11A155 三浦しおり